息子がサッカーを始めてから約2年が経ち、もうすぐ小学3年生となります。
息子は、シュートやパスの場面でいまだに「つま先でのキック(トーキック)」を使っています。
他の子供は「足の甲(インステップキック)」や「内側(インサイドキック)」を使うようになってきていますが、息子はなかなかできるようになりません。
家では一緒にインサイドキックの練習をしたりしていますが、なぜ試合中に使おうとしないのでしょうか。
この記事では、息子のプレーを観察して気付いた「インサイドキックを使用しない理由」を紹介します。
まだインサイドキックが上手く蹴れない小学生の親御さんの参考になれば嬉しいです。
なぜつま先を使うのか
息子のプレーをよーく観察していると、たまに足のつま先でトラップすることがあることに気が付きました。
トーキックはまだしも、転がってきたボールを足のつま先でトラップすることは、プロ選手でも上手くいかないほど難易度が高く実用性がないプレーです。
息子に「なぜトーキックでトラップするのか」を聞いてみました。
つま先でトラップするの難しくない?
プロ選手でもそんなところ(つま先)でトラップしないよ。
自分がやりやすいところでトラップしてごらん
このように伝えた後もつま先でトラップしようとします。
なぜそんなに難しい部位でトラップするのか不思議でしょうがなかったのですが、よく観察しているとあることに気づきました。
実は、息子はまだ瞬間的に足の向きを変えることができなかったのです。
前から転がったボールをインサイドで前に押し出すようにトラップするためには、がに股のように足を横に開かなければなりません。
この足を横に開く動作を「外旋」と言いますが、息子は股関節の可動域が狭く、瞬間的に外旋ができないことに気が付きました。
この事実が分かってからは、「つま先でのキックやトラップ」に対して気にしなくなりましたし、特に何も伝えることはなくなりました。
この段階ですぐにインサイドキックを強制させようとしなかった理由は2つあります。
- 股関節の可動域はすぐに改善するものではなく、コツコツと継続しなければいけないことだと思ったから
- 息子にとって不自然なキックを無理やりやらせようとした場合に変なクセがついてしまったり怪我・痛みの恐れがあると思ったから
実は上記と同じ理由で、ヨーロッパでもインサイドキック習得を後回しにしているクラブもあるようです。
キック習得の順番は、
- インステップキック
- アウトフロントキック
- インフロントキック
- 最後に、インサイドキック
としていて、まっすぐ脚を振るだけで蹴れるインステップキックから始まり、徐々にサイドに移行して習得させているようです。
私もインステップやトーキックの練習を重視するようになり、将来的に股関節の動きを改善させてインサイドキックが上手くいくように3つのことを始めました。
実施していること
股関節の動きを改善させて、将来インサイドキックが上手くいくように始めた3つのことを紹介します。
インサイドリフティングの動作
股関節がスムーズに動くように「インサイドリフティングの動作」をお風呂の後に行うことにしました。
イメージは下の動画を見てください。
動画ではアウトサイドもタッチしていますが、まずはインサイドから実施することにしました。
始めた当初、片足で10回やっただけで、次の日に「足が痛い」と言っていたので、無理をせずに長い目で効果が出ればOKというスタンスで、休みの日を作りながら少ない数で行っています。
いまも片足10回程度を週3日程度を目安としています。
参考に以下の記事も紹介しておきます。
【サカイク】サッカーのキックで足を痛めないために覚えておきたいケガ予防、太もも前側の柔軟性を上げるエクササイズ【医師監修記事】
ストレッチ
柔軟性は身体操作や怪我の予防に欠かせない項目なので、毎日お風呂後にストレッチを行うようにしています。
股関節のストレッチの参考記事を載せておきます。
本当は自主的にやってほしいところですが、柔軟性については以下の観点から親が手伝うようにしています。
- 子供一人でやると痛みがないところまでしかやろうとせず、効果が見込めないこと
- スキンシップを取りながらストレッチできるのが反抗期前までだと思ったこと
もちろんストレッチが嫌になるぐらいの強さで押したりすることはないです。それこそ怪我の原因になってしまいます。
程よく痛みを感じるぐらいで、膝などが曲がらないように注意しながら行っています。
私の息子は足に手が届かないぐらい身体が固かったのですが、ストレッチを始めて2カ月ほどで頭が脚につくようになりました。
まだまだ開脚では思うように脚が広がりませんが、小学校を卒業するまでのうちに柔らかくなればいいと思い日々継続中です。
インサイドキックの練習
まだ思うようにボールが蹴れないものの、キックの練習は継続しました。
キックしない方の足(軸足)の向きが、蹴りたい方向ではなく横やななめを向いてしまうことがあったり、足の振りがぎこちないこともあります。
これも股関節の可動域によるものだと思い、見本は見せつつも無理に矯正しようとしないように注意しながらキックの練習をしています。
ちなみに我が家はキックの練習の時に軽いボールを使用しています。
小学低学年はまだ骨や筋肉が出来上がっていません。骨も柔らかく、身体の耐久性は大人よりずっと弱いそうです。
固い4号球のサッカーボールでキックの練習をする人の方が多いですが、足を痛める原因になるので、小さいうちはずっと軽いボールを使用していました。
上記の軽いボール | 通常の4号球ボール |
---|---|
180g | 350~390g |
小学生低学年では、強くボールを蹴ることより「蹴る動作」「ボールの当てる場所」「狙った場所に蹴れること」などに焦点をあてて練習しています。
練習の回数もやり過ぎないように注意して、基本的には普段の練習にプラスαの部分を少し補ってあげるぐらいのスタンスとして、楽しく少ない回数で行うように配慮しています。
まとめ
小学生低学年でトーキックばかり使うのは、”いまは”それが一番使いやすいからだと思います。
まだサッカーを始めて2年足らず。
周りの子と比べてもしょうがないので、インサイドキックやインステップキックの練習をしつつ、長い目で気長に待つことにしました。
また、この期間をトーキックが上手くなるための貴重な時間と捉えることにしました。
トーキックはフットサルで多用するキックで、サッカーでもブラジルの選手がよく使っています。
例えば、2002年W杯決勝のロナウドのゴールや、UEFAチャンピオンズリーグ2004-05で当時バルセロナのロナウジーニョのゴールなど。
トーキックは素早い振りで強いボールが蹴れるキックなので、ゴール前の混戦状態の中でも重宝されます。
小学校低学年をトーキックが上達するための貴重な時間と捉え、インサイドキックはいずれ必ず上達するものと信じて日々を過ごしています。
また数年後にどうなったかを追記できればと思います。
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